映画『トロン』感想です。

『トロン:アレス』が10月10日に公開されるので復習のため鑑賞。
なんと1982年の作品です。40年以上前!
いわゆるCGがふんだんに使われた映画としては世界初だったらしい…のだけど、いま観ると、むしろ古き良き「コンピューター」感のあるレトロな電子世界を描いた作品になっています。
ちなみにトロン:アレスの予習目的なら、2作目のトロン:レガシーから観れば、世界観やストーリー把握としては大丈夫そうです。

映像は古びてしまったのに対して、映画の本質はまだ古びていないのがSFらしい。
「プログラムは思考できない」
「もし(プログラムが思考)できたら、人は考えなくなる」
40年以上も前の作品なのに、昨今のAI発展による未来を示唆するかのようなセリフが散見されます。
いまや人間は、AIと音声会話ができる時代になりました。
AIのほうが人間よりも優れた計算をする場面も増えてきています。
でも、主人公のフリンが浴びせられたような、物体を分解して再構成するビームはまだ作られていません。
フリンがビームで分解される映像は、いま観ても面白いと感じました。
最近のアニメなどでも、人が電子の世界に入る描写は多々描かれますが、ヘッドセットなどを通じて脳に働きかけるような仕組みが主流ですよね。
本作のように、肉体ごと電子的な世界に入り込んでしまう設定は、いまだとファンタジーっぽいものとして解釈されているように思います。
肝心の物語の話をちっともしていませんでしたが、CGを魅せることが第一義の作品なのだろうと思います。物語はいたってシンプルなものです。
電子世界に引き込まれたフリンが、悪いプログラムを排除して現実世界に戻ってくるという、超王道なストーリー。
同じ時代の映画であれば、『ブレードランナー』のほうがいま観ても面白いとは思います。
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