『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』ネタバレ感想です。

2025年のラストは、本作で締めくくりでした。
実はキントリのドラマシリーズは、シーズン1と直近の2025版しか観ていないようなライトユーザーだったのですが、映画は独立した作品としても楽しめそうとのことで、あまり予習もせずに観に行きました。
結果は全然問題ないどころか、ドラマの映画化としては100点に近い完成度。
長年続いた人気シリーズが、まさに有終の美を飾った“稀有”な作品だと感じました。
キントリらしさを貫いた

本作は、捜査における「取り調べ」に特化した、会話劇を楽しむドラマシリーズです。
最近の映画で言えば「爆弾」のような作品ですね。
今回の被疑者は内閣総理大臣-長内洋次郎(石丸幹二)ということで、おそらく過去最大の相手。
キントリの世界で描かれる総理大臣は、現代のケネディと評されるような国民からの信頼の厚い存在で、国民ファーストで考え、決断すべきときにそれができる優秀な人物像として描かれています。
そんな長内総理にかけられた疑惑をどう追求していくのか。
相手は総理大臣だから、いつものように逮捕して取り調べることができません。
そこで、予告編で真壁(天海祐希)の発言が流れていましたが「最後の悪あがき」をしかける流れに発展していきます。
個人的に興味深かったのは、長内は、今回追求される疑惑を除けば、本当に良い政治家として描かれていたこと。
だからこそ、彼は、最後には逃げずに聴取に応じました。
長内の権力や立場を考えると、キントリチームとの対決は回避できたのに、それでもあえて逃げない選択をすることの必然が、ドラマ的に表現されていた点こそが、本作を映画として成立させていた所以だと思います。
現役の総理大臣を取り調べるというほとんどあり得ない状況を、ギリあり得る展開として人間ドラマも含めて描いたことが素晴らしかったと思います。